第23回ちばぎんカップ
2/4(日)13:04キックオフ
@フクダ電子アリーナ
ジェフ千葉 1-4 柏レイソル
【得点】
後半1分 クリスティアーノ(柏)
後半35分 瀬川祐輔(柏)
後半36分 伊東純也(柏)
後半38分 指宿洋史(千葉)
後半45分+4 ハモンロペス(柏)
優勝 柏レイソル(2年連続15回目)
MVP 伊東純也(柏)
MIP 町田也真人(千葉)
Starting Lineup
ジェフユナイテッド千葉
GK ロドリゲス
DF 山本真希(→清武功暉)、近藤直也、増嶋竜也、高木利弥
MF 熊谷アンドリュー(→佐藤勇人)、矢田旭(→岡野洵)、茶島雄介(→溝渕雄志)、為田大貴(→指宿洋史)、町田也真人
FW ラリベイ(→船山貴之)
柏レイソル
GK 中村航輔
DF 小池龍太(→今井智基)、中谷進之介(→鎌田次郎)、パクジョンス、亀川諒史
MF 大谷秀和(→細貝萌)、小泉慶、伊東純也、山崎亮平(→ハモンロペス)
FW 江坂任(→中川寛斗)、クリスティアーノ(→瀬川祐輔)
Review
柏レイソルがコンディションの差とチームの地力を生かしてちばぎんカップ連覇。ジェフ千葉は昨年の上積みと新加入選手の健闘が収穫か。
ちばぎんカップは今年も柏レイソルの手に(2年連続15回目の栄冠)
スコアから見たら歴然の差。
世界を目指す柏レイソルが強かった。
しかし試合内容を見ればジェフ、レイソル共に大きな収穫があったのではないかと思う。
ジェフユナイテッド千葉
先発メンバーには昨年の主力をベースに新加入選手のロドリゲス、増嶋竜也、高木利弥、茶島雄介を起用。
熊谷アンドリューをアンカーに置く「4-1-4-1」のシステム。
前半はチームが思惑通りになったかのように主導権を握っていた。
エスナイデル監督が意識している「ハイライン・ハイプレス」、攻守に於いて主導権をとるサッカーを実践。
昨年からの上積みを目指して新加入選手との融合を図った。
序盤レイソルが様子見していたからか、戦術の肝となるアンカーの熊谷アンドリューや近藤直也からのサイドへの攻撃展開がスムーズにいく。
中盤の矢田旭や茶島雄介が潤滑油となり、サイドの為田大貴、町田也真人らと連動して相手のサイドバックを下げさせボールを運べる時間が続く。
この試合を見るにあたって私は新加入選手のプレーを注視していた。
ロドリゲスは足元の技術に長けたキーパー。
フィードの場面ではいかなる状況でも冷静に判断し正確なボールを蹴ることが多かった。
技術のレベルの高さにサポーターからの歓声が大きかったのがこの試合のハイライト。
増嶋はビルドアップや守備のときでは安定感を保っていた印象。
近藤らと共に生命線のディフェンスラインのコントロールに尽力。数回のオフサイドを取ることができた。
高木は左サイドバックや左ウイングで持ち味の運動量と攻撃参加をアピール。
ボールを持った際は自力で突破しようとチャレンジし、上下動しても落ちないスタミナの強さを発揮。
茶島は右インサイドハーフの位置でプレーし推進力と技術の高さを見せた。
チーム戦術に適した動きを繰り返し決定的なシュートを打ったりボールを捌いたりと広島の至宝の素晴らしさを表現した。
選手の連動性の高さは思う存分出せたが、決定機を逸する回数が多かったのは残念だった。
ラリベイにマークが厳しかったのもあってエリアの中で組み立てる場面が少なかった。
縦へのパスの少なさが目立ち、サイドへ無駄に手数を加えてしまったようにも見える。
あとレイソルのカウンター戦術によってディフェンスでの細かいずれも発生。
あわよくば失点という場面も多かった。
後半は序盤から思わぬ形で動く。
ペナルティエリア近くでファールを取られ、ジェフの陣形が整わないうちにレイソルが隙をついてクイックリスタート。
クリスティアーノに冷静にシュートを決められ失点。
この失点からメンタルがブレてしまったのか、キャンプでの疲労の影響かプレスが思うようにしばらくハマらなくなる。
要因は選手のセルフジャッジ。
笛が鳴るまで足を止めてはいけなかった。完全なる油断。
昨年の最終戦、プレーオフ準決勝でも同じようなことで失点してしまっている。
これは有利の展開にも関わらずつまらないことで足を止めてしまうジェフの悪癖になりつつある。
これはリーグ戦に向けて絶対にあってはいけないこと。要改善を求める。
このままでは失点がますます増えるばかりだ。
勝利のため得点が必要なジェフだったが、レイソルの攻守の切り替えの素早さと的確なポジショニングに苦しみボールをクリアするのに精一杯になってしまった。
ボールが回らなくなったし、守備でもレイソルがジェフ以上の判断の早さを見せてただプレスするだけの展開に。
ミスも顕著に出てしまい、レイソルのカウンターに嵌り失点を重ねてしまう。
途中出場の指宿が一矢を報いるゴールを決めるも完敗。
力の差を見せつけられる格好となった。
柏レイソル
先発メンバーは先月30日のACLプレーオフから数人変更。
中村航輔や伊東純也、クリスティアーノらが名を連ねる中、新加入選手では小泉慶と亀川諒史、山崎亮平が新たに先発した。
先程上記したように連戦の影響もあってか前半はおそらく様子見だったと思う。
ジェフの攻撃を凌ぎ、ハイラインの裏を突くカウンター戦術を取る。
攻め込まれる展開が多かったが、下平隆宏監督からしたら想定内の出来だったのかもしれない。焦る様子はなかった。
レイソルの前線、クリスティアーノ、新加入の江坂任、伊東純也が能力の高さを存分に見せて決定機を演出。
隙あらば決められることのできる素晴らしい選手ばかり。
存在感だけでも十分な怖さだったと思う。
後半序盤にファールからジェフの隙を突きクイックリスタート。
ジェフの守備の枚数が不足したところをクリスティアーノが冷静に決めて先制する。
流れの悪い中で先制できたレイソルは落ち着きを取り戻し、ジェフのお株を奪うかのようなプレスをかける。
チーム全体で攻守の切り替えが早く、前半押さえられていた小泉慶、小池や亀川らが攻撃に絡めるようになった。
途中出場のハモンロペスが体の強さを駆使して推進するのも効果的だった。
ジェフのプレースピードが1だとすると、レイソルは1.5か2、それ以上のプレースピードをしていた印象。
ジェフの運動量の低下もあってプレスとカウンターがハマり、前がかりになったジェフのディフェンスラインの裏を取り続けて瀬川祐輔や伊東純也、ハモンロペスがゴールを決める。
そしてリードを広げるたびに選手交代を行い続け、今後のためにベンチメンバーに出場機会を与えた。
タイトル奪取のためにチームの上積みを目指す下平監督としては理想的な展開になっただろう。
試合全体を見ると、コンディションの差とチームの完成度に大きく差が出ていたアンフェアに近い試合だったのかな。
言い訳に聞こえるかもしれないが、ジェフは先日までハードな沖縄キャンプをこなし非公開練習を挟んですぐに試合。
対してレイソルはACLプレーオフという公式戦を戦ってコンディションが上がっている。
賞金のかかった世界3大カップの内容としてはちょっと物足りなさを感じたのは正直な気持ちだ。
だったら試合をやらなくてもいいなと思われても仕方ないのかな…
ただジェフ、レイソル共に新加入選手の実力、チームの出来を試すことができてリーグ戦を戦う上では収穫が多かったとは思う。
公式戦で結果を出すのが重要だからね。
ジェフにとっては今季を戦うために気を引き締めるいい機会になった。
失点を重ねたことからゴール裏のサポーターは意気消沈しているように見えた。
それを目の当たりにしたことから、サポーターのほとんどはおそらく去年の終盤の七連勝の余韻からは完全に抜けきれていなかったのかなと思う。
しかしプレーオフでは勝てなかった。
勢いだけでは勝てないことはわかったはすだろ?
今年は今年の戦いが待っている。
何べんも言うがJ2リーグは甘くない。
ちばぎんカップでの敗戦がサポーターにとってきつい目覚ましになってくれるのを願う。
私も改めて気を引き締めた。
その意味ではレイソルには感謝したい。
夢はもう覚めたんだよ。
自動昇格したいと思ってんならもっと気合い入れろよ。
開幕戦は勝つぞ。
それでは。
TOSSYのちょっとしたつぶやき
かけがえのない日々を残す物語
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